❶ 製造現場の安全確保

職場において健康で怪我なく働くことは、最低限確保しなければならない前提条件です。油断やうっかりミス、手抜きは、事故の発生につながります。特に製造現場などにおいて怪我をしないためには、次の原則を守る必要があります。

❶ 職場のルールを守る。

職場で決められたルールを守ることが全ての基本です。面倒だ、時間がかかるといったルールであっても、事故を防ぐために積み重ねられたルールですから、とにかくルールに忠実に作業することが大事です。慣れてくると、手抜きをしたり、近道をしたりしがちですが、そのことで事故が起きた例はたくさんあります。事故は心の油断から生まれます。常に基本に忠実に作業することが大切です。

❷ 動いているものには手をださない。

ベルトコンベアやプレス機など動いているものには、決して手出しをしてはいけません。手袋がローラーに巻き込まれて指を切断したり、場合によっては死亡事故につながることもあります。

❸ あわてて動かない。

作業開始に遅れそうになって、構内を走ったり、あわてて体勢を変えたりすることは、転倒や接触事故につながります。常に時間にゆとりをもって行動しましょう。毎朝の通勤についても同様です。
安全管理の用語

「安全第一」

工場や建設現場などの職場において生産や品質を第一とするのではなく、安全を何よりも重要に考えるという意味のスローガン。

「5S」

5Sとは職場の管理の基盤づくりの活動で、「整理」、「整頓」、「清掃」、「清潔」、「しつけ」の頭文字の5つの「S」をとったもの。職場環境の美化、従業員のモラル向上だけでなく、業務の効率化、不具合流出の未然防止、職場の安全性向上などの効果が期待できます。

「ヒヤリハット」

ヒヤリとしたり、ハッとしたり、危ないことが起こったが、幸い災害には至らなかった事象のこと。重大な災害や事故には至らないものの、直結してもおかしくない一歩手前の事例を発見し、こうした事例について検討、改善を積み重ねることによって、事故の防止につながります。

「KYT」

危険予知トレーニングのこと。起こりうる事故を想定し、あらかじめそれに備える訓練を行うものです。

「リスクアセスメント」

A9R1xkca2h_1v5i0jn_7dc 職場の潜在的な危険性又は有害性を見つけ出し、これを除去、低減するため手法。あらかじめ把握された労働災害の重大性、可能性を見積もり、優先度の高いものから措置を講じていき、それを評価してさらに改善につなげます。

❷ 運転業務における留意点

トラック輸送などの業務に従事する場合には、安全運転を心がけることはもちろんですが、重大な事故につながらないよう、時間管理、健康管理、飲酒管理に努めることが必要です。
時間管理
日頃から自己管理に努める必要があります。体が健康であってこそ、的確な判断や正確な仕事が行えます。暴飲暴食を避け、睡眠時間を十分に取るなど自己管理に努める必要があります。
健康管理
飲酒が原因となって事故を起こした場合は、その社会的責任を厳しく問われることになります。摂取したアルコールはなかなか体内から排泄されません。運転の前日はお酒を控え、翌日の業務に支障がでないよう注意しましょう。運転の前には、確実にアルコールチェックを行うことも必要です。
飲酒管理
飲酒が原因となって事故を起こした場合は、その社会的責任を厳しく問われることになります。摂取したアルコールはなかなか体内から排泄されません。運転の前日はお酒を控え、翌日の業務に支障がでないよう注意しましょう。運転の前には、確実にアルコールチェックを行うことも必要です。

❸ VDT作業

VDT作業(ビジュアル・ディスプレイターミナル機器を使用して、データの入力・検索・照合や文章・画像の作成・編集・修正、プログラミング、監視等を行う作業)については、次のような点に留意して仕事をする必要があります。なお、VDT作業を行う作業者には定期的に健康診断を行うことが義務付けられていますので、積極的に受診するようにしましょう。

(1)作業時間

作業者が心身の負担が少なく作業を行うことができるよう、1連続作業は1時間を超えないようにすること、連続作業と連続作業の間に10 ~ 15分の作業休止時間を設け、他の作業をすることなどに注意する必要があります。

(2)作業姿勢

A9R1w39mf_1v5i0jp_7dc 疲労等を軽減しながら支障なく作業を行うことができるよう、作業姿勢、照明、採光等について、注意して作業する必要があります。
作業姿勢については、ディスプレイの位置、キーボード、マウス、椅子の座高等を調整し、なるべく楽な姿勢で作業できるようにしましょう。ディスプレイ画面の位置、前後の傾き、左右の向き等も適切に調整して、作業負担を軽減する姿勢をとれるようにしましょう。
ディスプレイ画面の明るさはまぶしくないようにし、書類、キーボード面の明るさと周辺の明るさの差は なるべく小さくすることが必要です。ディスプレイ画面に太陽光等が入射する場合は、ブラインド、カーテン等で調節し、適切な明るさとなるようにしましょう。

❹ 日頃の健康管理と健康診断の受診

健康に仕事をするためには、日頃からの健康管理に注意することが重要です。暴飲・暴食を避け、睡眠時間を十分にとるよう心がけましょう。睡眠不足だったり、疲労が蓄積していると注意力が散漫になり、思わぬ事故につながることがあります。食事についても、バランスのよい食事を3食ととるようにしましょう。
また、労働安全衛生法では、事業者は、医師による労働者の健康診断を行わなければならないと定めており、従業員が1人でもいる場合は、規模の大小に関係なく健康診断を受診させなければならないことになっています。派遣社員については、派遣元が健康診断を実施する義務を負いますが、派遣社員も健康診断を受ける義務があります。受診の対象者は、「常時使用する労働者」で、パートタイム労働者でも通常の労働者の1週間の所定労働時間の4分の3以上であれば、「常時使用する労働者」に該当し、健康診断を受診しなければなりません。
健康診断の種類としては、入職時の雇入時健康診断、1年に1回の定期健康診断があり、深夜業や有害な環境で働く労働者に対する特定業務従事者の健康診断などがあります。健康診断の費用については、事業者が負担することになります。
健康診断は、健康に職業生活を送る上で大切な機会ですので、是非積極的に受診しましょう。

❺ メンタルヘルスの確保

近年、職場において精神の不調を訴える労働者が増加しており、労災保険における精神障害の認定件数も年々増加しています。こころの病気もからだの病気と同じように、早期発見、早期対処が大事で、早めに適切な治療や社会的なサポートを受けるほど、回復しやすいことが分かっています。
こころの病気は、自分では症状に気づきにくいのも大きな特徴です。こころの病気は、プライバシーに深く関わる問題なので、慎重になりがちですが、気になる症状が長く続いたり、生活面での支障が出てきている場合には、症状について調べたり、早めに専門家に相談する必要があります。
各都道府県・政令指定都市が実施している「心の健康電話相談」等の公的な電話相談事業に全国共通の電話番号を設定しています。全国どこからでも共通の電話番号に電話すれば、電話をかけた所在地の公的な相談機関に接続されます。
こころの健康相談統一ダイヤル
0570-064-556
A9R1jcj3f7_1v5i0jr_7dcまた、労働安全衛生法の改正により、事業者は、常時雇用する労働者に対して年1回ストレスチェックを実施することが義務化されました。ストレスチェックとは、仕事上の心理的な負担の程度を把握するための自己診断テストです。高ストレスと診断された労働者から申出があった場合には、医師による面接指導や必要な就業上の措置を講じることが事業者の義務となります。これらの制度を活用することにより、自分の症状にできるだけ早く気づき、専門家に相談するようにすることが大切です。